死んでもらいます
2026年01月08日
朝の6時半に幼馴染みから突然の電話。正月なので近所の温泉に家族で出掛けたところ、奥さんが湯船で突然死したとのこと。消防司令まで務めた男が涙ながらに知らせてきた。風呂からなかなか出てこないので従業員に呼びに行かせたところ風呂に浮かんでいるのが見つかり、救命のプロである彼と警察官のご子息が心臓マッサージなど行ったが蘇生できなかったそうだ。まさに「朝に紅顔ありて夕べに白骨となる」の言葉通り、人の命ははかないものだとつくづく実感した▼高倉健や菅原文太などが活躍した昔のヤクザ映画のセリフで、「あんさんには、何の恨みもござんせんが死んでもらいます」というのがあったが、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルのガザ地区攻撃の報道を見ると、面と向かって殺し合うのではなく飛行機やミサイルによる空爆、ドローンを使った最新兵器による殺戮のようだ▼ベトナム戦争では、最前線に送られた多くの米兵が戦争という名の下に何の恨みもない人を殺し、退役後もPTSDなどで苦しんだという話を聞いたことがある。今の戦争はスイッチ一つで多数の人の命を奪うことができるが、スイッチを押す人間は殺人を犯しているという実感はないのかもしれない。ましてやスイッチを押せと命令している人間はなおさらであろう▼そしてまた、耳を疑うようなニュースが飛び込んできた。アメリカが石油目当てにベネズエラを攻撃し、マドゥロ大統領を拉致したのだ。トランプ大統領は麻薬密売を阻止するためだと理屈をつけているが、武力で他国を威圧し従わせるのは昔の植民地時代を見ているようで恐ろしくなって鳥肌が立った▼ロシア、イスラエル、中国に続いてアメリカまでもが力による支配を始めたことで、世界中で殺し合いが始まると思うと夜も眠れない。(筋)



