大分建設新聞

四方山

埋もれた発見

2025年11月18日
 戦争遺跡の一つに「掩体壕」がある。太平洋戦争末期に敵の攻撃から航空機を守るため全国各地に造られたが、県内には宇佐市や佐伯市に13基が現存している。宇佐市には宇佐海軍航空隊があったことから現在11基の掩体壕が残っている。中でも城井1号掩体壕は戦争遺跡として全国2番目に指定文化財となり、県民から平和を考える史跡公園として親しまれている▼掩体壕は、屋根があるかないかで区別され、有蓋と無蓋の2形式がある。有蓋掩体壕は一般的にコンクリートが使用され、鉄筋が入るもの、入らないもの、また、数㌢大の礫を骨材として混ぜているもの(2018年3月2日掲載、四方山)が多くある。一方、無蓋掩体壕は、屋根が無く、コの字やUの字型に土を土手状に盛ることで築造されている。無蓋形式は上空からの攻撃には効果はなく、周囲で爆発した爆風による飛散物を防ぐのが目的。掩体壕のほとんどはこの形式が使われているという▼現存する掩体壕は海外を含む266基、国内には242基が確認されている。県内では宇佐(有蓋10基)と佐伯(有蓋2基)に現存しているが、戦時中、大分市内にも第十二海軍航空廠があった。1945年5月に米軍が撮影した航空写真には東津留や大州浜付近に掩体壕が写っている▼10月初めに、第十二海軍航空廠春日浦工場の一部建物が現存しているとの報道があった。調査に取り組んでいるのは神戸大海洋文化遺産プロジェクト大分チーム。現存している建物は、現在のOSK乾椎茸流通センター(浜町北)および隣接する第一食料の倉庫(勢家浜町)。格納庫や機体工場の一部と考えられている▼以前、弊社の近くに特攻出撃前に最後の祈りを捧げた神社があることを伝えたが、これからも日常風景に埋もれた発見に期待したい。(かぼ)
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