親の初仕事
2025年05月14日
わが家のいま一番の争点は、もうすぐ産まれる「子どもの名前」についてだ。よく、親が子に贈る初めてのプレゼント―などと言われるが、わが家もご多分に漏れず「あーじゃない、こーじゃない」と頭を悩ませている。名付けに当たっては、さまざまな選択肢がある。どんな子に育ってほしいかと言う意味付け、音の響き、画数、先祖代々続く漢字の引継ぎなどだ▼夫婦で重要視するポイントが異なれば、議論は白熱する。夫は画数最優先主義、私は意味付け優先主義だ。「女の子だったら結婚した場合に画数が変わるので、そんなに画数は重要視しなくても」と言うのだが、夫は「女の子の場合は結婚させないからいい」と、すでに将来が不安になるような発言を繰り返している▼「たまひよ」などの育児本を出版するベネッセが発表した2024年子どもの名前人気ランキングでは、男の子の一位は碧(あお)、女の子の一位は凛(りん)となっている。ちなみにそれぞれの二位は連(れん)、陽葵(ひまり)だ。一文字人気がここ数年続いており、中性的でジェンダーレスな名前が人気のようだ。キラキラネームブームは収束し、苗字との音の響きを重要視する傾向があるという▼名前を考えるにあたり、GW中にそれぞれの親に親戚の子どもの名前や、自分の名前の由来を確認しに行った。夫の名前は高名なお坊さんに付けてもらったらしく、私の名前は画数から考えて意味付けに至ったらしい▼「顔を見てから決めても」と周囲は言うのだが、準備・段取り8割型の夫は「それじゃ間に合わない」と、毎日名前候補一覧と向き合っている。ちなみにいまの名前候補は50個で、今後二軍からの昇格組が加わる予定だと言う。全てを聞く気力がないので、「10個に絞り込んだら教えて」と伝えている。(万)