東日本大震災から14年
2025年03月11日
東日本大地震の発生から14年がたった。「もう14年」「まだ14年」と、人によって捉え方は違うだろう。警察庁によると2月末時点の行方不明者が、いまだに2520人もいるという。家族のもとに帰れない人がいることを考えると胸が痛い▼東日本大震災発生後も、各地で大きな地震が相次いだ。特に熊本、北海道、能登半島では震度7を観測し、震度6弱・強は各地で20数回以上も起きている。大きな地震が発生すると防災意識が高まるが、数年すると意識は低下してしまう▼大分県では、熊本地震で被害を受けた。昨年は日向灘を震源とする地震によって、初となる南海トラフ地震臨時情報が発令され、県内にも緊張が走ったのは記憶に新しい▼政府は2月に、南海トラフ地震で甚大な被害が想定される大分県などの10県に対し、発生直後から支援を行う「即時応援県」を各県ごとに指定した。大分県は、佐賀県から支援を受ける。災害発生時に国の判断を待たず、佐賀県の判断で支援を始めることができるという。お隣の宮崎県は長崎県から支援を受けるそうだ。もしもの時は、佐賀県の皆さんよろしくお願いします▼「備蓄品」や「非常用持ち出し物」など、準備をしている人は多いだろう。自宅で過ごせればよいが、避難しなければならない時、それらをすぐに運べるよう、リュックなどに収納しているだろうか。また、その食料品の賞味期限は確認しているか。準備だけをして、その後のことは何も考えていない人が多いそうだ▼地震は、いつ起こるか分からない。長時間歩く可能性を考えてスニーカーを職場や車の中に置く、モバイルバッテリーは常に持ち歩く、ぺットと避難する際の餌などを事前に準備しておくなど、まだ見落としていることはないだろうか。この機会に広い視野で備えを。(せい)