大分建設新聞

四方山

選挙

2025年03月03日
 東京都知事選挙で、複数の同じ選挙ポスターや風俗店の店名などを載せたポスターが掲示板に貼られたことを受け、与野党7党は選挙ポスターに品位を損なう内容の記載を禁止し、営利目的で使用した場合は100万円以下の罰金を科すとする公職選挙法の改正案が、先ごろ衆議院の特別委員会で可決された▼選挙に出馬して住民の代弁者になろうとする人が、堂々と品位の欠けらもない姿を有権者の前に晒すのは恥ずかしくないのか。そもそも営利など別の目的で選挙ポスターを利用していたのだろう。だから有権者がどう思おうとも「そんなの関係ねー」なのだろう▼また、兵庫県知事選では、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が自らの当選を目指さず、斎藤元彦氏を支援すると表明して立候補し2馬力選挙と言われ話題になった。また、SNSのデマの拡散によって選挙結果への重大な影響が生じているのは皆さんもご存知だろう▼品位に欠けるポスターは有権者を馬鹿にしているとして論外であるが、候補者へのひぼう中傷や偽情報は、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺で騙される人が後を絶たないように簡単には見破られない。兵庫県知事選でも責任者のいる新聞・テレビの情報よりも匿名で真偽不明のSNS情報を信じ拡散したことが選挙結果を左右したといわれている▼SNSの功罪はともかく、これによって今まで選挙に無関心だった人も関心を持って投票し、投票率が55・65%となり前回の41・1%を大幅に上回り投票者は約34万人も増加したのだ▼選挙のたびに投票率の低下が叫ばれて久しいが、この結果をみるとSNSで真偽不明の情報をばらまいて、有権者の議論を沸騰させるのもありかなと思ってしまう。275条もある公職選挙法はもう少し分かりやすくならないものか。(筋)
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