大分建設新聞

四方山

オバケ

2025年01月09日
 正月早々、怪談話などと笑われそうだが、東京・永田町ではちょっとしたオバケ話が持ち上がっているという。ことの発端は、議員宿舎住まいの石破茂首相が首相官邸に隣接する公邸への引っ越しを表明したことだった。公邸はかつて首相官邸として使われた建物で、犬養毅首相が殺害された五・一五事件(1932年)、首相秘書官らが犠牲となった二・二六事件(36年)の舞台となった▼そうした血で塗られた歴史ゆえに、時に取り沙汰されるのが「幽霊出現」のうわさ話だ。気にしてなのか、近年でも安倍晋三、菅義偉の両氏は公邸には入らなかった。岸田文雄氏に続いて入居を決断した石破氏は問われていわく「私はオバケのQ太郎世代。大して恐れません」▼昭和世代には懐かしい漫画のQ太郎を持ち出すあたり、オタクとも呼ばれる石破氏らしい。それにしても、支持率は低迷し、先の衆院選での惨敗で少数与党として厳しい国会運営を強いられている。「短命内閣では…」ともささやかれる中、年をまたいでの引っ越し作業である。あにはからんや、長期政権への決意の表れかもしれぬ▼そう思えてしまうのは、石破氏が「衆参同日選」について、唐突に言及した一件である。年末の報道番組で、今年夏の参院選に併せて、衆院を解散、総選挙に打って出る可能性を問われ「やっちゃいけないという決まりはない」と発言した。伝家の宝刀をちらつかせて、野党をけん制する狙いであろう。だが野党は猛反発である▼1月末に召集される通常国会で、新年度当初予算案の審議が始まる。野党立憲民主党が衆院予算委員長のポストを握る中、3月末まで成立するかどうかも懸念される情勢。仮に成立しなかった場合、国民生活に及ぼす影響は計り知れない。そんなオバケ話だけはやめてほしい。(熊)
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