大分建設新聞

四方山

男女の壁

2024年12月19日
 これも男女間の壁が取り払われつつある時代の流れの反映であろう。今年度の技術検定・1級1次検定の女性受検者数が、前年度に比べ2・2倍に増えたと、弊紙11月29日付け紙面が報じた。合格者数に至っては2・6倍という。合格者に占める女性の割合も10・8%と、前年度に比べほぼ倍増した。典型的な男社会と呼ばれた私たちの業界も大きく変わろうとしている▼明治安田生命保険から恒例の子どもの名前ランキングが発表された。女の子のベスト3を見て驚いた。1位「紬(つむぎ)」、2位「翠(すい)」、3位「凜(りん)」。いずれも漢字一文字であることはもちろん、漢字の字面を見ても、読みを聞いても、男女どちらか分からない。昭和時代には定番だった「子」が付く名前はベスト10から消えた▼男であるか、女であるかを問わないジェンダーの時代ということなのであろう。そうした風潮を受けて、校歌などの歌詞の見直しが進められている。海上保安庁の幹部を養成する海上保安大学校の校歌にあった、勇ましい男児を意味する「益荒男」が「若人」に改められた▼海上自衛隊の隊歌もすでに「男と生まれ海をゆく」の箇所が「明け空告げる海をゆく」に修正されたという。世界に目を広げれば、不変と思われている国歌の歌詞すらも改める国もある。例えばジェンダー先進国のカナダ。「汝の息子全ての中に流れる真の愛国心」の一節が6年前、「われわれ全ての中に~」に変わった。あの国も、だ▼北朝鮮である。今年に入って、国歌の「三千里の美しいわが祖国」の一節が「この世界の美しいわが祖国」に変更された。ジェンダーとは無関係だが、何分にもミサイルを撃ち上げたり、よその国の戦争に派兵したりするなど物騒な国柄である▼世界征服の野望でも…とつい心配になる。(熊)
フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP