大分建設新聞

四方山

しめ縄づくり

2024年11月18日
 地元で権現さまのしめ縄づくりに初参加した。神社に70代半ば~80代前半の大先輩8人が集合。60代前半の「若造」は私だけだ。今年は稲わらを入手しにくく、予定より1週間遅れでの実施となった▼仕事では某神社のしめ縄づくりを取材したことも。手水舎や神木などに張るような細いしめ縄だった。足の裏で固定したわらを適当な分量に2分し、両手でよりつつ編んでいく。コツをつかめば、慣れない人でもできそうに思えた▼地元でつくるのは拝殿や鳥居などに飾る、本格的な「大黒締め」と呼ばれるビッグサイズ。長さ8~9㍍ほど、中央になるほど太くなり周囲50㌢もある。出雲大社の大しめ縄の縮小版である。使用する稲わらは、乾燥させて手でシゴき、柔らかくさせる下準備が必要。軽トラック一杯分の処理済のわらが境内に運び込まれていた▼つくり方を説明すると長くなるので思い切って省略すると―3人がかりで3本の縄をよりながら、それを1本の太い縄により合わせていく。わらは継ぎ足し長くするが、継ぎ足した部分をうまく包み込まないときれいに仕上がらない。中央近くになるほどわらを多くして一段と太く編む。最も太い部分では手首ほどの太さのわらをつないでいくので、より力が入る。力余っておしくらまんじゅうのようで楽しくなる。思ったよりよい縄ができたと、皆さん満足そう。いい初体験だった▼作業のできる高齢者は減り、忘れ去られようとしている地域の文化・習慣だが、シルバー人材センターなどでしめ縄づくりのサポート活動をしている。佐伯市の豊後二見ヶ浦の大しめ縄は長さ65㍍あり、毎年12月第2日曜日、多くのボランティアが協力のもと、地元有志の手で張り替えられる。作業ボランティアを募集しているので、詳細は市のサイトなどで確認を。(コデ)
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