大分建設新聞

四方山

冷蔵庫

2024年10月07日
 ここで日々、旦那からのストレスを発散させる私だが、たまには失敗もする。先日、その中でワースト1位に輝く大失敗を犯し、「トホホ」な目にあった。旦那の前でもしばらくの間は、しおらしく角を引っ込めていた。その一連の事件を記録する▼残暑が厳しい9月末、家に帰ると室内にピーピー音が響き渡っていた。「まさか」と台所へ走ると、冷凍庫の扉が半開きの状態で、冷蔵庫の下には水たまりができている。庫内は生ぬるく、全く冷えていない。アイスクリームはドロドロに、冷凍しておいた「あとは加熱するだけ」の作り置きおかずセットも自然解凍されている。冷凍食品も半解凍状態となっており、再冷凍は難しい。全て早々の消費が必要という悲劇が▼しかし何より恐ろしいのが、「なぜ扉が開いているのか」ということだ。旦那が忘れ物でも取りに帰ってきたときに開けたのか、もしくは何者かが家の中に潜んでいるのか…。トイレなど、人が入れそうなスペースを確認して回る。家の外で旦那の帰宅を待ち、屋根裏も確認してもらう▼結論をいうと、犯人は私だ。冷凍庫から熱中症対策の首を冷やすグッズを取り出し、そのまま扉をしっかり閉めずに出勤してしまったのだ▼そこからが大変だった。氷を買ってきて、必要最低限の食品をクーラーボックスへ。どうにもならない食品は処分し、片付ける合間に一週間分のおかずへ火を通す。霜が付いては困るので、冷凍・冷蔵庫内の水分を拭き取る。冷蔵庫の下に入り込んでしまった水も片付け、床を乾かすなどの作業に三日間を費やした▼しばらくの間、せっせと大量の冷凍食品を消費する日々が続いた。謝る私を見て、寛大な心を持つ旦那は「よかった」という。「自分が犯人だったら、いまごろ命が危なかった」と。否定はしない。(万)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP