大分建設新聞

四方山

作業不能日

2024年09月30日
 熱といえば、温熱や冷熱を耳にするが、一番熱い温度は太陽の中心で数千万℃以上あるらしい。一方、冷たい温度には限界があるそうだ。絶対零度と呼ばれるマイナス273℃。熱いのは、いろんな物体を構成する分子が動いているエネルギーのこと。この分子が、完全に動かなくなる時がマイナス273℃らしい。エネルギーがなくなるから熱もなくなって、それより下げることができない▼今年は、残暑も厳しい。9月18日は東京都心で35℃を超え統計開始以来、最も遅い猛暑日を観測した。これまで最も遅い猛暑日は1942年9月12日で、この記録を82年ぶりに更新したという。大分県内でも厳しい残暑となり、日田市では最高気温が37℃を超えたほか、大分市でも26日ぶりの猛暑日となった▼一転、9月23日から涼しくなった。あの猛暑日が嘘のように様変わり。都心部では長袖を着た人が目立ったようだ。朝晩の気温が下って、稲が一気に黄金色に熟れてきたような感じだ。10月はコメの収穫が最盛期を迎える。だが、また猛暑日に逆戻りしないように願うばかりだ▼極度な高温、低温の環境下で働くことはないが、最近、「猛暑なら工事作業は中止」とする各自治体の取り組みが聞かれるようになった。国交省は今年3月に工期に関する基準を改定し、自然要因による考慮すべき事項に「猛暑日(夏期における暑さ指数値31以上の場合の不稼働など)」を加えた。徐々に「作業不能日」を工期に加えた取り組みが広がっている▼土木工事に関して、大分県では7月に工期設定の運用を改定。過去の気象データを基に、時期を問わず自然要因による作業不能日を1年間平均で9日間見込むように設定した。なお、災害の早期復旧や通年の維持工事は対象外としている▼暑さで離職者が増えないように。(勇)
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