大分建設新聞

四方山

タネとネタ

2024年09月11日
 当欄は記者が持ち回りで執筆しており、順番が回って来ると何を話題にするか困ることがある。「今回も話のタネがねえなぁ~」という言葉を聞いて、そういえば「話のネタ」という言い方もあることを思い出した▼調べると「ネタ」は「タネ」の逆さ読みだそうだ(倒語という)。筆者はコーヒーをヒーコー、寿司をシースーと言ったりした世代であるが、そばに具材が載ったものはタネ物、寿司飯にのせる食材をネタと呼び、特ダネ・持ちネタという言い方もあるからややこしい▼タネといえば日本人の主食である米、それは稲の種であることを知らない子どもも多いのでは。秋に田んぼでたわわに実った稲穂を刈り取り、脱穀してもみ殻を取り除くと玄米に、玄米の表面を覆うぬか層を取り去る精米をすると白米になり、それを炊き上げるとご飯になって食卓に。秋の田んぼは日本人の命だと子どもたちに教えたい▼コーヒー豆というが、これもタネだ。赤道直下の山岳地帯で栽培されコーヒーベルトといわれている。最近は国産豆も登場している。沖縄、福岡、熊本、鹿児島、岡山、小笠原などが生産地。鮮度が保たれ、味わい深いらしいが、今のところ安定供給するには至っていない▼それでは、秋の味覚といえばクリ、クルミ、ギンナンは実なのかタネなのか。食品分類上では「種実類」と呼ばれている。種実類は、種子の部分を食用とする植物のうち、穀類と豆類以外のものを指す。一方、食用部である種子が堅い殻に包まれたものがナッツ類。アーモンド、ピスタチオなどが秋に収穫される。残暑が続く中、ビールやウイスキーのお供として楽しみにする人もいるだろう▼今回は話のタネをネタにする手掛かりをくれた某記者に感謝して終わる。ご本人が気付くかどうかが密かな楽しみである。(コデ)
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