大分建設新聞

四方山

一人暮らし

2024年07月30日
 先日、遅れ馳せながらコロナ夏風邪に罹患してしまった。熱は最高で38・5度と軽かったが、喉が痛くガラガラ声になり倦怠感が凄くて2日間ほぼ寝たきり状態になってしまった。職場にも迷惑をかけたが、一人暮らしを心配して親戚の者が食料を届けてくれたのでゆっくり寝込むことができた▼それにしても一人暮らしは無駄が多い。煮物に天ぷら、カレーなどの料理は1回作ると3日間食べなくてはいけない。生ごみも大分市指定の特小袋が満杯になるまで2週間かかり、悪臭対策に苦労している▼料理を作るのが面倒で作らなければ自身が困るだけで誰も困らないし、掃除、洗濯など家事全般をしなくても誰も困らない。自分で自分の面倒を見なくてはならないが「面倒見きれん」となった時は、かの有名なごみ屋敷になるだけだ▼母を見送って一人暮らしになり仕事もせず1年半、気が付くとテレビに向かってツッコミをいれる自分がいたが、驚愕したのが話し相手が居ないために滑舌が悪くなり「ワイルドだろ」が言えなくなっていた。その後、仕事を始めて1年で言えるようになったが、他人との会話がなくなると言語機能が衰え、そのうち認知症になるのだろうと思った▼この仕事に就いて良かったと思うことは、生活にリズムができる、滑舌が良くなる、無断で休むと心配してもらえる、給料がもらえる、おやじギャグを聞いてもらえる、下らない文章でも四方山に載せてもらえるなどがある▼出勤中は、自宅の電気や水道代がかからないが、仕事を辞めたら光熱水費を辛抱するため風呂に入らない、エアコンも使わない、暗い部屋で引きこもり状態に陥り、家事や人付き合いなど全てのことが面倒になりそうだ▼独り言をつぶやき、加齢臭をまとって熱中症で死んでいく自分が見えるようだ。(筋)
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