大分建設新聞

四方山

上下水道事情

2024年07月12日
 晴天続きで若干湿度も低い日々だったため、梅雨明けと思っていたら梅雨の中休みだった。梅雨も後半になり線状降水帯による豪雨が発生、各地で災害も発生している。水の力は凄い。生活の味方にもなり敵にもなる▼記者が取材の折、地域にしか湧き出ていない水を汲んできてくれる。ペットボトルの水を冷蔵庫で冷やした味は、今の時期には格別だ。硬水あるいは軟水と大きく分かれる水の味は、湧水地によって実にさまざま。硬水に近いものもあれば、軟水に近いものもある。また、コケの味がするような水も▼人が定住するようになると、近くの湧水地から水道管で各家庭に水を引き、飲み水はもちろん、食器洗いや洗濯、風呂、トイレ、洗車のほか、庭木に水をまくなど用途は限りない。身近な生活に絶対欠かせない資源なので、きれいな水であればあるほど大切にしたいものだ▼能登半島地震で、被災住民が真っ先に訴えたのが「水」問題だった。未だに水道の復旧が進んでない地域があるという。政府は、全国の水道管路のうち、重要施設に接続する箇所の耐震性を緊急点検する方針を決めた。10月末までに点検を完了し、地方自治体が2024年度末までに耐震化計画を策定するようだ▼別府市の上下水道料金について、検討委員会は料金の値上げを妥当とする答申を、水道事業管理者でもある長野恭紘市長に提出した。27年間据え置いたものの、今後、いっそう進む人口減少によって料金収入の減少、物価高騰により企業努力だけでは経営困難になるとした。水道料金は料金水準を15%程度の改定、下水道使用料については25%程度の改定が必要としている▼23年度現在、大分市の水道管延長は2853・6㌔。うち基幹管路の耐震化率は71・3%という。全国中核市の中でも進んでいるようだ。(勇)
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