大分建設新聞

四方山

さらばスーパーカブ

2024年07月08日
 6月下旬、本田技研工業が原付バイクの生産を打ち切るというニュースが流れた。1958年に登場し、郵便や新聞配達などの商用車として、また近年は若者人気もあった名車スーパーカブ50がいよいよ終焉を迎える。世界で1億台以上を販売したが、ピーク時の82年の生産台数278万台が2022年には15万台と激減。電動アシスト自転車、電動キックボードなどの普及、25年からの排ガス規制強化への対応が困難なことが要因らしい▼私は学生時代、友人のホンダCB50でバイクにハマり、その後、大排気量にステップアップ、複数台を所有したことも。4年間の思い出はバイク三昧というていたらく。それから長い年月が流れ、3年前に帰郷すると、父親愛用のカブ(1983年式)が普段の足に。CBから40年以上が経っていた。しかしその後、幸運にも親戚から軽自動車を譲り受けるとカブに乗る機会も減っていった▼今年3月、自賠責保険が切れるのを機に処分を考えたが、わがカブ号は今も軒下で眠っている。そう、いつか再び乗ることがあるかもと考えたからだ。そこに冒頭のニュースである▼来年の排ガス規制によって存続が危ぶまれる原付バイクは今後どうなるのだろう。警察庁の見直しにより100~125㏄以下のバイクの最高出力を抑えるなどして、新区分の原付バイクとして生まれ変わるらしい。注意が必要なのは出力制御をしていない旧来の125㏄は現行の原付免許では運転できない点だ。法改正により原付バイク30㌔の速度制限がなくなるわけではないようだ。警察庁ではこの点を周知徹底させるとしている▼50㏄原付バイクの退場は寂しいが、それも時代の流れ。わがカブ号は生産終了とともに希少価値を増すだろう。いずれ時が来たら大切に乗りたい。その日まで、さらば。(コデ)
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