大分建設新聞

四方山

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2024年06月17日
 主婦が読むネット記事の中で「夫の実家に行くのが嫌」という投稿を見かける。私はそこまで苦手ではなく、旦那の実家の田植えや稲刈りを手伝いに行くのも、すっかり通年行事として定着している。義両親がとても優しく、旦那の実家に行くのは楽しみでもある。今月末には田植えが予定されているのだが、長靴と帽子の準備もバッチリだ▼私の実家は中津、旦那の実家は宇佐だ。住んでいる大分市からは近いので、行事以外でもちょこちょこ帰省する。旅行に行けばお互いにお土産を買ってくるし、姪っ子や甥っ子の進学となると、義兄弟にお祝いを渡したりもする。いい距離感だと感じているので、このままこの関係が続けられればと思う▼そこで気になるのが「逆に旦那は、私の実家との距離感をどう感じているのだろうか」ということ。やはり自分の実家ではないので、気を遣ってくつろげないだろうし、長居はしたくないだろう―そう思っていた▼そんな折、仕事や所用で1カ月くらい母の顔を見ることができない時期があった。気にはなるが、急用もないという感じだったのだが、夕食の席で旦那にそのことを話すと「じゃぁ俺が見てくる」と一言▼驚く私を尻目に、旦那は翌日、所定の平日休みを利用して私の実家に出掛けた。もちろん、手土産にケーキを買って、だ。母は驚きつつ大喜びで迎え入れ「娘より優しい」と褒めちぎり、お茶を出してもてなしたらしい(ちなみに私が実家に帰っても茶は出てこない)▼一般的に嫁の実家に一人で行く旦那は少数派だと思うのだが、そこは旦那の長所なのか、すっかり私の両親は旦那のファンになっている。従って旦那の中で、私の実家に行くのは「ファンサービス」という認識らしい。実家に帰っても、娘より旦那が人気なのは、どうも解せぬ。(万)
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