大分建設新聞

四方山

政治資金

2024年06月14日
 子どもの頃、大人になって選挙権を持ったら、お金がもらえると思っていた。というのは、近所のおじさんで「選挙に行ったかえ?」と問われて「来るものが来んけ行かれん」と言っていたのを聞いていたからだ▼ところで、今国会で話題になっている、政治資金規正法を読んだことがあるだろうか。第1章から7章まで33の条文で比較的短い法律だが、本文はさておき、私は初めてその立法目的を読んだ。かいつまんで言うと、政治資金収支の公開や資金授受の規制などを行うことで政治活動の公明と公正を確保し、政治活動が国民の監視と批判のもとに行われるようにするためだ―とされている▼昔の政治家は国家・国民のために私財を投げうって働いた人もいたらしいが、今の政党や政治家は「政治には金がかかる」といって政治資金パーティーなどで金集めに奔走しているような気がする。いくら金を集めて使ったかは政治資金報告書で公開されているが、誰からもらい誰に渡したかは秘密にされている。これで国民の監視と批判が出来るだろうかと素朴な疑問が湧く▼寄付やパーティー券を購入した人は支援者と思うが、いかに支援者だと言っても自分が出した金が何に使われたか関心があるだろうし、寄付を受けた人も何に使ったか報告すべきだと思う。少なくとも税金である政党交付金の使途は明らかにすべきではないか▼使途が秘密だと本当に政治のために使ったのか、私腹を肥やしているのではないか、と疑ってしまうのは私だけか。一層のこと政治資金規正法で275条ある公職選挙法も廃止して、金は集め放題・配り放題にして、その代わり誰からいくらもらい誰にいくら配ったかを公開して、秘密は一切なしにするのはどうだろう▼これなら「私のところにもお金が」と思うは浅慮かな。(筋)
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