大分建設新聞

四方山

ナンバー

2024年05月16日
 先日、街中を車で走らせていたとき、「富士山」と書かれたナンバープレートをつけた車を見た。淡いブルーをバックに、特徴的な富士山のシルエットが描かれていた。気になったので調べてみると、山梨・静岡の両県に位置する富士山麓エリアに限定したご当地ナンバープレートという。二つの県にまたがるというのが珍しい▼数字が富士山の語呂合せで「223」とか、標高の「3776」であれば、即座に覚えてしまうところだが、そうではなかった。それでも幸運の数字である「7」が入っており、ドライバーのこだわりのようなものが伺えた。実は、希望のナンバーを取得できるようになったのは1999年(軽自動車は2005年から)のこと。まだ歴史は浅い▼興味深いのは人気ナンバーにも流行がある点だ。幸運の象徴ラッキーセブンの「7」並びや、末広がりの「8」並びの人気は不変のようだが、「いい夫婦」の語呂合せで「1122」もこのところ注目株のよう。意外性という点では、全国自動車標板協議会の集計で昨年の軽自動車部門の人気第一位となった「358」だろう▼風水では「3」が金運、「5」が財運、「8」が成功運を示すという説明がなされる一方で、釈迦が35歳8カ月で悟りを開いたことにちなんでいるとも言われる。理由が判然としないのに人気ナンバーワンというのは何とも不思議だ▼怖いナンバーもある。北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記がロシアのプーチン大統領からプレゼントされた高級車に付けたナンバーだ。「7271953」と長いが、朝鮮戦争の休戦協定が結ばれた1953年7月27日を意味しているという。最近、金総書記は韓国に対し「平定」という言葉を使って挑発している。休戦協定はおしまい、というメッセージでないことを祈るばかりだ。(熊)
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