大分建設新聞

四方山

政治不信の駆除対策

2024年05月14日
 雑誌「ザ・ニューヨーカー」といえば、来年で創刊100年を迎える米国を代表する総合誌の一つ。米国の文化、政治にも影響力を持つことで知られる。最新の5月13日号の表紙に起用されたのが米ドジャースの大谷翔平選手のイラスト。ユニホームのズボンには札束が無造作に入れられているのはまだしも、極端な胴長短足に描かれている▼アジア人への偏見も漂うが、そもそも誌名の通りニューヨークのエグゼクティブ層を読者に抱える同誌の表紙に日本人が起用されること自体、異例だ。本塁打、打率ともに絶好調なだけに、さしもの高級誌も大谷を無視できないとも見える。その大谷にも思わぬ伏兵がいた▼蜂である。4月末にアリゾナ州で行われたダイヤモンドバックスとの一戦。スタジアムに大量の蜂が襲来し、球場は駆除作業にてんてこ舞いに。試合開始は2時間遅れた。騒動に気勢を削がれたのか、大谷は今季初の3打数三振に沈みチームも敗退、まさに泣きっ面に蜂。野球だけでなく、テニスの大会でも大量の蜂の襲来で試合が中断する騒ぎが起きている▼日本では早くもカメムシが大量に発生してるという。県は4年前の大発生を上回る恐れがあるとして注意報を発令した。越冬した個体数は平年の4・5倍に上るという。体長1・5㌢ほどのちっぽけな虫だが農作物の汁を吸い、時には壊滅的な打撃を与える。殺虫剤の効果は限定的で、抜本的な駆除対策がないという▼自民党派閥の裏金事件を受けて、自民・公明両党による政治資金規正法改正案の概要がまとまった。だが肝心の政治資金パーティー券購入者の公開基準額などについては明示されていない。公開すれば企業が購入しなくなることを懸念した結果だという。果たして膨れ上がった国民の政治不信を取り除けるのであろうか。(熊)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP