大分建設新聞

四方山

熊本地震発生から8年

2024年04月17日
 熊本地震の発生から8年が経過した。もう8年、まだ8年と人それぞれだろう。東日本大震災がどこか遠くの出来事のように思っていた九州人の私も、この地震によって考え方が変わった一人である▼弊社も熊本地震後、緊急時の取材体制の構築などに取り組み、その後の豪雨取材などで生かしてきた。「あり得ないことなんてあり得ない」時代である。元日の能登半島地震以降も、大分県をはじめ各地で地震が起きている。2024年になって、全国では27回の緊急地震速報が発令された。大半は能登半島地震関連だが、大分にも近い伊予灘で2月に、大隅半島東方沖で先週、発令されている▼弊社は熊本地震発生後に、取材チームを組んで現地入りした。取材先まで行くのも大変だったが、崩壊した旧阿蘇大橋、潰れた東海大学の学生寮、多くの家が潰れた益城町の現状などを見て、みんな言葉を失った。その後も、建設会社の活動や復旧状況を取材するため、何度も熊本へ足を運んだ。そのたびに、復興していく姿を見て感動したものだ。被災地の一つである菊陽町では、半導体大手の工場が建って活気に溢れている▼昔は怖いものの代表格として「地震・かみなり・火事・おやじ」という言葉があった。今は「おやじ」の威厳が下がり、「地震・かみなり・火事・津波・豪雨・新型コロナなどの感染症」といったところか。これに加え、物価や光熱費の高騰、ロシアのウクライナ侵攻、中東での情勢など、怖いと思えるものが増えている▼しかし、このように社会情勢が不安定な中でも、世間ではGWの話題でもちきり。能登半島地震発生が元日だったこともあり、多くの帰省客が被災した。今年は出掛ける人も多いだろう。しかし、旅先での「もしも」に備えている人は少ない。ぜひ、備えをして楽しんでほしい。(せい)
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