大分建設新聞

四方山

石仏の引退

2024年03月08日
 3月の今頃を二十四節気でいえば啓蟄。今年は3月5日から19日がそれに当たる。啓蟄とは虫が冬眠から目覚めて活動を始める頃という意味があるらしい▼春は、人間界でも大きな節目を迎える人も多い。卒業、入試と進学、就職など、何かが終わり、そして新たに始まろうとしている季節だ。弊紙では2月28、29日号の紙面で高校生の就職特集を掲載し、建設土木の世界に飛び込んでいく若者たちにエールを送った。彼や彼女らの胸の内は夢と希望に溢れているに違いない。「早く仕事を覚えたい」という声が多かった▼新人研修では社会人としての常識を身に付けるとともに、多くの業界でOJT(on the job training)が行われる。日常業務を通して行う指導・教育である。上司は部下の職務遂行能力を高める必要があり、そのためには業務の標準化が前提となる。そして仕事の見直しをすると、職場の改善・向上につながることがあるという。特に建設業では重要なポイントだろう▼始まりがあれば終わりがある。シニアが活躍する建設業界にも当然定年退職はある。定年退職制は、一定の年齢に達した従業員が職を解かれる仕組み。定年年齢は必ずしも設定する決まりはないが、多くの企業が60歳としているのが一般的だ。しかし、来年4月から施行される「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」の改正法では65歳まで引き上げることが義務になる(なお、21年の法改正では65~70歳までの就業機会を確保する措置を講じることが努力義務に)。となると、今より安全衛生管理に十分な注意も必要になる▼ところで、当欄執筆者の一人「石仏」さんが引退することになった。ぜひ春と自由を謳歌してほしい。お花畑で石仏さんが戯れているのを想像すると楽しい。(コデ)
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