大分建設新聞

四方山

買い物も平準化を

2024年01月11日
 昨年末のスーパーには、多くの買い物客が訪れて食品を買いあさっていた。良い年を迎えるために家族や親族が集まっての正月用食料品の「買いだめ」だろうと思う。毎年の光景だが、どこのスーパーも大盛況といったところか▼山間地の田舎で育った私であるが、小学校の頃は移動販売車が地域を走っていた。指定の場所に駐車すると、地域のおばちゃんが数人集まってきて魚や肉、パンや菓子などを買っていた。欲しい商品を注文しておくと後日に持ってきてくれた移動販売。今考えると何と便利の良いシステムだろうと思う▼地方で中小のスーパーが減少しているという。要因は、人口減少やネット販売の急増に加えて、賃金の上昇、原材料による価格高騰などのようだ。特に高齢者は、近くのスーパーが消え、数十㌔も離れた店舗に買い出しに行くとなれば、交通手段は何とするのか。高齢者の免許返納も言われる中で、高齢化社会の現実は一層厳しくなるだろう▼近所に建設業を営む一人親方もいた。家や道路の補修を頼むのも親方に頼んでいたものだ。その親方も高齢になって廃業し少なくなっている。中小店舗の減少はスーパーだけではない。商店街のほかホームセンターやレンタル機材、銀行の支店、ガソリンスタンド、コンビニエンスストアなど挙げれば限りがない。今、明らかに減少している▼一方で、大手スーパーの初売りは、年々早くなっていると思う。以前、初売りは1月4日または5日が多かった。十数年後、それが3日になり2日になり、現在は元日からという大手スーパーが出現。初売りが始まっている▼時代は変わってきた。新しい年を迎えるからと「買いだめ」の必要はない。年末年始もスーパーは営業している。年末の買い物も混雑を避けて平準化を考えたい。(勇)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP