大分建設新聞

四方山

今年のニュース

2023年12月21日
 京都・清水寺で発表される師走恒例の「今年の漢字」。タイガースファンにとっては、38年ぶりの日本一に湧いただけに「虎」で決まりと期待を寄せていたようだが、投票の結果「税」に決まった。防衛増税やインボイスの導入、果ては「増税メガネ」など税に関する話題に事欠かなかったことが理由らしい▼耳を澄ますと、別の声も聞こえてきそう。戦火の止まない状況を見れば、昨年に続いて「戦」を思いつく人もいるだろう。相次ぐ値上げラッシュが続いた1年を象徴するのは、忍耐の「耐」では…。いや、我慢を通り越して「苦」だ、という嘆きの声も上がりそう。「危」を推すのは、万博開催が危ぶまれる大阪方面?▼けれども、締め切りがもう少し遅ければ、大リーグのドジャースと大型契約を結んだ大谷翔平絡みで「祝」の漢字が候補に挙がったかもしれない。入団会見では「優勝することを目指しながら、欠かせない存在になりたい」と堂々と語った。謙虚が美徳とされる日本の国柄にあって、全く新しい日本人の姿を示してくれた▼頼もしい言葉に「大谷、世界一に青信号」の見出しを立てた全国紙もあった。ドジャースのチームカラーにかけた「青」である。同じ16日付の紙面をにぎわせたのが、違法薬物事件に揺れる日大アメフト部「廃部」のニュース。チームカラーは赤。まさしく「赤信号」が灯った▼「黄信号」が点灯したままなのが永田町であろうか。相変わらずの「政治とカネ」問題で官房長官を含む4人の閣僚が交代に追い込まれた。普通なら野党が勢いづくところだろうが、旧民主党政権の悪夢がたたり国民の信は失われたままである。バブル崩壊以降「失われた30年」とばかりに沈滞ムードが社会を覆う。辰年の2023年こそ、この暗雲を払いのけてもらいたいものだ。(熊)
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