大分建設新聞

四方山

未来の交通ルート

2023年12月15日
 前回は、信号機のない横断歩道で歩行者横断時、一時停止するように呼び掛けた。普段、いつものように利用する道路も「交通ルール」があってこそ、多種多様な乗り物で利用する事ができる。また、言うまでもなく綺麗な道路が常に利用できるのも、建設業が立派に機能しているからだ。便利で住みやすい社会に感謝したい▼今日は「交通ルート」を述べてみたい。先日、高規格道路の中九州横断道路で未着手である「大分宮河内―犬飼IC間」で、国は山側ルート帯に決定し、中間付近の大分市吉野地区にICを設けるとした方針を固めた。これから数年かけて環境などさまざまな調査が行われ、また、ルート帯から詳細なルートも決まってくるだろう▼「東九州は遅れている」。構図を分かりやすく見るなら九州新幹線を例えると良い。ご存じの通り東九州(大分・宮崎県)には新幹線がない。最近、県内では小倉駅―大分駅間の日豊本線ルート、新鳥栖駅―大分駅間の久大本線ルートが調査され、費用対効果は「ほぼ同等」の結果が報告された。また、宮崎県では新八代―宮崎間の調査・研究を進める方針も示した。東九州新幹線鉄道建設促進期成会の会長を務める河野俊嗣知事は「東九州新幹線も引き続き要望しながら、別の選択肢も必要」との認識を述べたという▼九州の東の玄関口となる大分。佐賀関半島と愛媛県佐田岬半島を結ぶ豊予海峡(海峡幅は約14㌔、最大水深は約180㍍)を海底トンネル、または橋梁で結ぼうとする構想がある。概算事業費を算定の結果、橋梁案よりもトンネル案が優位だという。前述した中九州横断道路が完成すれば、ますます同海峡ルートの夢が開けて来るように思う▼問題は「人口減少」と「空飛ぶ車」の与える影響だ。私は「交通手段」の変化を心配している。(勇)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP