大分建設新聞

四方山

ケチ

2023年11月01日
 物を大事にすることと、節約、ケチとは線引きが難しい。例えば、私はマヨネーズのチューブは最後の一絞りまで使いたいので、最終的にはチューブをはさみで切り、側面や蓋裏についている分までスプーンで取り出す。歯磨き粉も同様である。これを旦那は「ケチ臭い」と言う。私からすればどうせ中を洗って分別しなければならないのだから、節約だと思っている▼そういう旦那は、なかなか物を捨てられないタイプだ。もう聞かないCDや、もう着ない服、ちょっと残った香水なども「捨てるな」と言う。私からすれば、着ない服は切って掃除用の古布にしたいところだが、そんなことをしたら気絶するかもしれない▼家の本棚に20年以上前に発刊された「営業マンの極意」なる本があったのだが、参考になるポイントが一つも無かったので、これは捨てた。「昼休みこそ勉強、電話は外交と思え」など、今では発刊できないのではないかと思う表現のオンパレードだった。時代と共に必要な情報は変わるのに、全くアップデートできていない本棚がそこにあった▼思い出を捨てろと言うわけではなく、家という箱の収納スペースは有限である。物は取捨選択しなければ、あっと言う間にいっぱいになってしまう。ちょっとはその選別に協力してほしいのに、旦那はいつも「取っておいて」。文句を言うと「まだ置く場所があるのに、ケチ」と言う。これもケチなの?▼そんな折り、見習うべき人物が出てきた。母である。70歳を過ぎてフリマアプリに夢中になった母は、押し入れにしまい込んでいたありとあらゆる物を売りさばいている。旅行先で拾った貝殻などが意外と高値で売れ、日々の売上げ(と言っても小銭)を貯めて喜ぶ母。そのお金で旅行に行くのが目標らしい。また物が増えなければいいが。(万)
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