大分建設新聞

四方山

2023年10月25日
 最近はまっているテレビドラマに「アストリッドとラファエル」というフランスの刑事ドラマがある。主人公はフランス警察の資料局に勤務するアストリッドという自閉症の女性で、いわゆる場の空気が読めないのでコミュニケーションが苦手。大声などの喧噪と他人から触れられるのを極端に嫌う。だが観察力や記憶力は抜群でラファエルという女性警視とコンビで次々と難事件を解決する▼その彼女が恋をした。相手はサトウという日本人男性(私の目からすると中国人のように見えるが)。彼女は決まって毎週土曜日に健康食材を求めて日本食材店に買い物に行っていたが、彼女が最も嫌う想定外の出来事で水曜日に店に行ったことからサトウと出会った。この店には麦焼酎いいちこも陳列していた。(フランスにも進出していたことに感動)▼恋の行方はというと、彼女は最初自分の感情が恋だとは分からずサトウとのやりとりをラファエルに相談して初めて恋だと知る。だが、恋人との付き合い方が分からない。ラファエルから普通の恋人が行っていること、例えばレストランで食事をする、手をつないで街を歩く、キスして抱き合うなどを教えてもらうが、自閉症の彼女にはレストランの喧噪や他人と触れ合うことは最も不得手とするところだ▼彼女はサトウとの付き合い方を自閉症者同士が悩みを話し合うピアカウンセリングの場で相談するが、良い解決策が見つからず、ついにサトウに自分の特性を正直に話す。サトウは彼女には比喩的表現が理解できないことや接触を恐れるなどの特性をよく理解し、見守るように愛していくが、彼女はどうしても普通の恋人になりたいと願い自分からサトウにキスをする▼人には個性があり特性があることは頭で分かっていても、サトウのように行動できるだろうか。(筋)
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