大分建設新聞

四方山

ノートの効用

2023年10月20日
 ある振興局主催の出前授業の取材で、地元の小学校を訪問した際、そのクラス全員が講師役の局員の話を聞きながら、熱心にノートを取っている姿を目にして感心した。調べてみると、教育現場でノートの取り方、作り方などの指導が重視されているようだ。記者にとって取材ノートは必須だから我が意を得たりである▼といっても、筆者が小・中学生時代はノートや教科書の歴史上の人物の肖像にヒゲの落書きをしたり、パラパラまんがを制作していたのだから、何をか言わんやである。ノートやメモの効用としては、同じ間違いをしないようになる。大事なことを憶えるために繰り返し使える。備忘録になる―などだろうが、書いたものが行方不明になることもあるから安心できない▼記者にとってICレコーダーは取材音源がそのまま保存できる便利なアイテムだが、文字起こしをするのに時間がかかる。要点だけならメモ、ノートに勝るものはない。それに備忘録にするなら、いつも目に付くところにメモを貼っておけばいい。大切なのはいかに活用するかだ▼ノートやメモは記録するだけでなく、考える力を育てるツールになる。ビジネスパーソンや創作家にとっても不可欠だ。思い付いたことは第1のノートに記入し、第2のノートにアイデア、思考、構成などとして表現する。そうしたノウハウを解説するベストセラー書も数多い▼などと考えていたら、普段使用している100均ノートを新調したくなってきた。今はノートといってもデザイン、仕様、サイズなどさまざまだ。そこで、高度成長期の建設現場を陰で支えてきた「測量野帳」を思い出した。コンパクトながら丈夫、デザインも豊富で、自然観察やビジネスシーンで活用する人も増えている。よい記事が書けるかどうかは別の話だが。(コデ)
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