大分建設新聞

四方山

商店街

2023年10月11日
 取材や営業で県内各地に足を運ぶ。こんな所に建設会社があるのかと驚くことがある。また、集落の中に建設会社があることもある。まさに地域を支える、地域を守る建設業といえるだろう。家の近くに建設会社があるだけで心強く思える▼県内各地を訪れるとき、私が楽しみにしているのが、失礼な言い方だが田舎にある旧道沿いの商店街を見ることである。もしかしたら、商店街とは言わないかもしれないが、主要駅近くや市街地にある商店街とは違った、その地域の雰囲気を感じることができるからだ▼薬局、食料品店、魚屋、肉屋、旅館、理髪店、金物屋など、営業はしていると思われるが、車で通る時に客の姿を見たことはない。果たして営業が成り立っているか疑問が残るが、いろいろ調べる限り、他の収入源や特定の納品先があったりするらしい。いつも通り過ぎるだけなので、休みの日に散策をしてみたい▼大分県は毎年度、商店街の実態について調査をしている。2021年度のデータでは、県内には商店街が90カ所あり、一番多いのが大分市の24カ所、そして日田市と別府市の13カ所と続き、空き店舗率の平均は11・7%となっている。ちなみに全国では、同じ21年度のデータで商店街数は1万3408カ所で、東京都が2447カ所と一番多く、一番少ないのが佐賀県の50カ所。空き店舗率は平均で13・59%となっている▼季節はすっかり秋だ。秋祭りの季節となり、各商店街も祭りなどでにぎわうことだろう。必要とされるから、そこに商店街がある。地域の生活を守るため、商店街という生活インフラは、形を変えながら残っていくだろう。もちろん、生き残るため、各商店街もさまざまな取り組みをしている。地域を支える、地域を守る建設業と似ていて、私は商店街が大好きだ。(せい)
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