終活
2023年10月06日
先日、リレーフォーライフというがん患者のためのチャリティーイベントに参加した。大分スポーツ公園の芝生広場の周回道路をリレーで20時間程度歩き、日夜がんと闘っている患者の気持ちを思いつつ支援する気持ちを届けるイベントだ▼今や日本人の2人に1人ががんに罹患すると言われ死亡原因の第1位となっており、私も両親をはじめ身近な人をがんで亡くしている。一方で治療をしながら仕事を続けている人も大勢いて、がんサバイバーと呼ばれている▼がんサバイバーの人たちはどういった気持ちで日々生活しているのか、もしも自分の余命が半年と仮定した場合、最期を迎えるまでに自分は何を大切に生きるのか?「もしバナゲーム」という人生の最期を占う4人1組で35枚のカードを取捨選択するゲームがある。このゲームで今の自分の価値観や存在意義を確認でき、一方で一緒にゲームをする他者の考えに触れることで価値観の多様性やゆらぎ、変容を感じることができる。深夜に睡魔に打ち勝つため、このゲームをやって気付いたことは、子育てが終わった独り身の自分には守るべき家族がいないこと、静かに逝きたいと思っていること▼終活で大事だと言われる「エンディングノート」に、いざ書こうとしても、いきなり自分の終末期をイメージしてノートに記入することはなかなかに大変。しかし、このゲームをしたことで、終末期にどのようにケアして欲しいか、誰にそばにいて欲しいか、自分にとって何が大事かなどを深く考えるきっかけになった▼これから死ぬまでの生きる目標として①1年以上使っていないものを廃棄する②今まで行けなかったところに旅する③長年会っていない友人と酌み交わす。たった三つ書いて、残る人生を賭けた目標がこれだけかと思うと、夜も寝られない。(筋)