大分建設新聞

四方山

コロナの教訓

2023年09月25日
 新型コロナウイルス感染が止まらない。インフルエンザと同じ第5類になって街中ではマスクをしていない人を見かけるようになったが、識者によると第9波が来ているようだ▼人類は過去に天然痘、ペスト、結核などさまざまな感染症に悩まされ、特にインフルエンザの一種であるスペイン風邪は世界人口の三分の一が罹患し死者は2000万人以上とも言われている。日本でも当時の人口5500万人に対し43%の約2380万人が感染し約39万人が死亡したとされている▼今回のコロナも流行当初は重症化リスクが高く、特に有名な芸能人が亡くなったことから非常に恐れられ、非常事態宣言まで出された。マスクをしなかった人が飛行機に乗せてもらえなかったり、市議会議員が議会から締め出されたり、国会議員や芸能人がパーティーを行ったなどとマスコミを騒がせた▼3密、濃厚接触、ソーシャルディスタンスが流行語となり、カラオケやスナックでクラスターが出たとして飲み会を自粛し、大人数が集まる学校行事や地域の祭りも軒並み中止になった▼現在、マスクをしていなくても咎められることもなく、先日、孫の運動会を見に行った時もほとんどの人がマスクをしていなかったし、大声で応援もしていた。今年は地域のお祭りも例年通り行われそうだ▼今から考えると、あの騒ぎは何だったのだろうかと思う。クラスターが発生すると犯人探しが行われ、ネットやマスコミがバッシングを行い医療崩壊が叫ばれた。事実院内感染が発生した病院や病棟は閉鎖になるなど医療関係者のご苦労やご心痛は大変なものがあったと聞いている。今こそ、この3年余りの出来事を振り返り、マスコミや自分たちの対応をつぶさに検証することが今後同じような事態が起きた時に備えるチャンスだと思う。(筋)
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