大分建設新聞

四方山

資材高騰

2023年09月07日
 建設資材の価格高騰の動きが激しい。弊紙8月23日付1面トップ記事は「建材価格指数が過去最高」と報じた。2015年度平均を100とした場合、7月の全国の建設資材価格指数は建築・土木総合で150・7となり、過去最高値を更新した。大雑把に言えば、およそ8年で1・5倍というのだからすさまじい▼主な要因はセメント価格の急騰という。日本経済新聞7月15日付の報道によれば、今年7月の東京での市中価格は前月に比べて2割上昇したという。製造の熱源に使われる石炭の高騰が背景にある。エネルギーの高騰は多分野に影響する。このところすさまじいのがガソリン価格の急騰だ▼レギュラーガソリン1㍑当たりの全国平均価格(8月28日時点)が185・6円となり、統計が残る1990年以降で過去最高値をつけた。地域差があるようで、最も高いのは長野の194円。5番目が本県の189・2円。製油所からの距離が影響しているらしい。原油高に円安のダブルショックで、いずれ200円時代到来も近いかもしれぬ▼上がっているのは物価だけでない。気温の方もすさまじい。気象庁によると、今夏(6~8月)の平均気温は平年に比べて1・76度上回り、1898年の統計開始から125年で最も高くなった。朝日新聞(8月2日付紙面)が独自に分析した8月の日本の平均気温は27・48度で、これまで最も暑かった2010年の27・07度を上回った▼気温の上昇は世界的な気象現象のようだ。国連のグテレス事務総長は「『地球温暖化』の時代は終わり、『地球沸騰』の時代が到来した」と警告している。国内では10月まで厳しい暑さが続くとも見られている。気温30度でも、アスファルト上での体感気温は時に40度に達することもある。現場で働く方々にはご自愛を願いたい。(熊)
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