大分建設新聞

四方山

どこでもカ~ド

2023年07月10日
 時折利用する駐車場がスマートパークになった。出入り口のゲート機械に近づくと、カードを取らなくてもゲートが上がる。つまり、カードが不要なのである。入場した後は好きな場所にクルマを停めて、買い物などの用事を済ませる。帰る時に、精算機でナンバープレートによる精算を選択して、自分のクルマのナンバーの数字4桁を入力すると、自分のクルマが駐車場に入る時の写真がディスプレイに掲示され「こちらのお車でよろしいでしょうか」と聞いてくる。OKすれば精算金額が表示されるという仕組みである▼この仕組みのメリットは、入る時にカードを取らなくてもよいので、ゲート機械に手が届くところを通る運転を意識する必要がなく楽だ。また、カードを失くす心配もない。駐車場によっては停めた場所の番号を入力する必要があるが、そういう番号を覚えたり見に行く必要もないので精算も簡単だ。設置する側のメリットは何といってもコストだ▼ただし、利用者は自分のクルマのナンバーを覚えなければならない。以前にも書いたが、スマートパークが駐車場の主流となって普及していくならば、支払いのキャッシュレス化も期待する。駐車料金をETCと同じ口座から自動引き落しする仕組みを実用化してほしい▼世の中はDX推進が着実に進んでいるが、マイナンバーカードはトラブル続きだ。名称を変えるという報道もあるが、雲行きが悪くなったので目くらましをしようという考え自体がDX推進とはほど遠いアナログ的な考え方だ▼もしかして、DX推進は未来からきた猫型ロボットにあやかり「どこでもカード」とドラえもんの声でPRするのではないかと心配している。すでに信頼を失いかけているマイナカードが、ウケ狙いですべってしまっては立ち直れない。(リュウ)
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