大分建設新聞

四方山

ドラゴン

2023年06月22日
 主婦の朝の一分一秒は貴重だ。朝食と弁当作り、身支度、夜用の炊飯予約など一気にマルチタスクをこなさねばならない。子どもがいるとさらに大変だ。時には大声で家族に指示を出す。近所にどう思われているか心配だが、朝にそんなことを気にする余裕は全くない▼主婦は「○○しながら○○する」が基本で、洗濯機を回しつつ料理をし、料理においても味噌汁を作りつつ主菜の食材をカットする。そのカットの順番も、まな板が汚れない順、食中毒予防のため生野菜の後に肉を切るなど、最適な手順を作業の中で判断している。なお、自分のことはほぼ後回しになるため、今日も私は冷蔵庫の前で口紅を塗り、玄関は足で閉めた▼それに引き換え旦那ときたら、レンジに3分かかる場合、スタートボタンを押してからそのまま3分間台所に突っ立っている。「私ならその3分で弁当のおかずを一品作る!」と大声。制服がない、昨日の水筒を洗っていない、なども朝に言い出す。「なぜ前の日にしないの!」とまた大声。そのうち炎も吐けそう▼日本で200万部を売り上げた「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がある。それによると狩猟採集時代において、男は狩猟で食料確保、女は山菜の採取や育児と「生きるための役割に適応する進化の過程」で、脳が異なって行ったとされている。それを現代まで受け継いでいるため、男女でさまざまな差が生じるのだと。例えば▽けんかは男にとっては問題解決、女にとっては感情の爆発▽ストレスを感じると女は喋り続け、男は黙る―などだ。わが家に当てはめても本当にその通りで、思い当たる節ばかり▼それにしてもだ。今朝も慌ただしい時に「これに印鑑がいる」と、のんびり書類を差し出してきた。嫁ドラゴンになったのは言うまでもない。(万)
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