大分建設新聞

四方山

無人駅

2023年06月02日
 大分市内でJR大分駅以外の駅が無人化になると聞いた。車社会の世の中で、しかも人口が減少し利用者が減って経営上やむを得ないのかもしれない。私も車人間となり上京した時以外はめったに鉄道を利用しなくなった▼昨年、所用で大分駅から久大線小野屋駅まで乗ったが、たまたま同席した人が全国鉄道の旅をされていて、豊後国分寺など沿線の案内をさせてもらい、私もしばしの旅気分を味わった▼と、ここまではよかったのだが、下車する時になって料金の支払い方が分からない。実は大分駅の改札はニモカカードで通過しており、てっきりカードで支払いが出来るものと思っていたが、そのカードリーダーが見当たらない。困った。気車(電車ではない)はワンマンカーで車掌がいないため運転士に聞くと、降りて駅で払えと言う。ところが駅は無人駅、下車したのは私一人で尋ねる人もいない。このままでは無賃乗車になると焦った。仕方なく大分までの切符を自販機で買い、切符回収箱に投げ込んだ。二重払いだ。JRの関係者はこのような場面を想定していないのかと少し腹が立った▼鉄道は1872年、新橋―横浜間に開通して以来全国津々浦々に網羅されたが、国鉄が分割民営化されると赤字の地方路線は次々と廃線となり、地方は寂しくなるばかり。一方で東京などの大都市圏では電車は庶民の足として必須となっており、2、3分間隔で運行される車両は満員。地方は1日に数本運行、1両編成の気車で乗客も数えるほど。このままでは一部の幹線を除き鉄路は無くなってしまうと心配するのは私一人か▼これからは道路と車の関係同様、鉄路や駅などの施設は自治体などの公共が所有し、JRなどに利用させる分離方式がよいのでは。その時の利用者調整はAI…思うだけで夜も寝られない。(筋)
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