大分建設新聞

四方山

カエル

2023年05月31日
 「田んぼのカエルがうるさくて眠れない。対策をしてと、田んぼ所有者へ苦情」という話がネットで盛り上がっている。昔、似たような話があったなと調べると、2021年にある住宅の池にいるカエルの鳴き声がうるさいと、近隣住民がカエル駆除と慰謝料を求める裁判があった。裁判所は「自然音として受け入れるべき」と判断し、請求を棄却した▼昭和・平成なら「本当にそんな話があるのか」と疑ってしまう。しかし、今は令和の時代。カエルに文句を言う人がいても不思議ではない。ある話で「虫の声は日本人とポリネシア人にしか聞こえない」というものがある。両国の人は虫の声をちゃんと認識するが、他の国の人は雑音として認識するため、虫の声自体が分からないらしい▼苦情を言った人の詳細は分からないが、もしかしたら、小さい時から自然と触れ合う機会が少なかったかも。先日「子どもの体験格差は世帯年収で差」というニュースがあった。親の年収が低い子どもは、学校以外でのクラブ活動、キャンプなどの自然体験、旅行やイベントに行く文化的体験などが少ないという。こんな話は親次第だろう。ちゃんと子どもと向き合えば、お金を掛けずとも遊ぶことはできる。「年収」によって、子どもと触れ合う機会が少ないという言い訳はしてほしくない▼最近、何でも「世の中」のせいにする人が多くないですか。「~だからできない」って、本当に「~」が原因なんですか。あなたは「努力していますか」と声を大きくして言いたい。要は自分の「やる気」があるか、ないかだと思う。確かに「やる気」だけでは乗り越えられないこともある。では、どう乗り越えるかを考えてほしい。ある芸人の「やればできる」という言葉こそ、今の時代に必要ではないだろうか。(せい)
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