大分建設新聞

四方山

熊本・大分地震から7年

2023年04月19日
 熊本・大分地震発生から7年。両県で災害関連死も含め273人が犠牲となった。県の災害情報最終報によると、県内では人的被害が災害関連死3人、重傷11人、軽傷22人、住宅被害が全壊9棟、半壊222棟、一部損壊が8062棟などとなっている▼地震は前震と本震があり、熊本県で最大震度7を観測。県内でも最大震度6弱のほか、余震で最大震度5強があった。前震発生から一週間、眠れない夜を過ごした人も居ただろう▼私たちも被害を受けた熊本県の益城町、西原村、南阿蘇村の現地へ何度も足を運んだ。県内では被害が大きかった由布市と別府市の被災状況把握に努めた。この地震を契機に、弊社も災害発生時の取材体制を再構築し、後の豪雨災害が発生した際に生かすことができるようになった▼両県の被災地で今も記憶に残るのが、南阿蘇村と由布市庄内町。南阿蘇村では、大学生が住んでいたアパートの倒壊現場が忘れられない。倒壊では3人が亡くなり、最初に訪れた時は、生活用品が散らばったままで、そこに生活の匂いがした▼庄内町では、久大本線小野屋駅周辺が思い出される。小学校の体育館のガラスが割れた場所と言えば分かるかもしれない。湯布院方面からの揺れの伝わりがはっきりと見え、久大本線の線路を越えて民家、道路、畑、そして小学校の体育館へと向かっている。住民にも話を聞いたが、揺れが住宅を超えて小学校へ向かうのを感じたらしい▼県内では熊本・大分地震後の大きな揺れとして、最近では昨年1月22日深夜に発生した最大震度5強の地震がある。地震はいつ起きるかわからない。南海トラフ巨大地震の脅威もあるので、常に備えが必要だろう。いつもは意識していなくても「〇〇地震発生から〇年」という報道があった時は考えてほしい。(せい)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP