大分建設新聞

四方山

短い方が…

2023年04月14日
 キラキラ光る新緑と、そよぐ風が「お出かけしたい欲求」を刺激する今日この頃。そうなると欲しくなるのがトレンドを押さえた新しい服である。「2023年のスカート丈は、断然ミニ!」―そんなニュースを見て、リビングでうれしそうにしている旦那。何を想像しているのか▼私が高校生の頃は①いかに制服のスカートを短くするか(服装検査の時には元に戻せるよう、ウエスト部分で何回も折り込む)②雨の日でもいかにサラサラのストレートヘアーを保つか(縮毛矯正パーマをかけるか、それとも毎日ストレートアイロンでセットするか、前者の場合お金もかかるので、どう親に交渉するかのせめぎ合い)③ニキビ痕をいかに安物のコンシーラーで隠すか―に全力を注いでいた。三種の神器はソックタッチと色付きリップクリームと目の細かいコーム(くし)で、全女子の制服ポケットに入っていたと言っても過言ではない▼校則スレスレ、いや、ちょっとオーバーしているくらいをいくのがトレンドだったのだが、今の子たちはどうやら違うらしい。髪の色もスカート丈も真面目そのもの。「こんにちは」と気持ちの良いあいさつ。三種の神器はスマホ、イヤホン、タブレットといったところか▼世の集団強盗やストーカー殺人などの暗いニュースを見聞きする度に「取材先で会うこの子たちが、巻き込まれませんように」と願う。たまに起こる別府市大学生死亡ひき逃げ事件のような凶悪犯罪は、田舎では青天の霹靂だ。世界平和もだが、まずは小さな地元の平和から叶えたい▼旦那に「何を想像していたのか」と聞くと「夏が楽しみ」との返答。やはりスカートは短い方が好きか、と尋ねると「当たり前だ」と力強く頷き「スピーチとスカートは短いに越したことはない」と言い切った。名言である。(万)
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