大分建設新聞

四方山

サクラ散る遠山裁き

2023年04月12日
 いつも通勤している道路と河川沿いにサクラ並木がある。満開のサクラも桜吹雪になり、小さな川の水面や道路上が花じゅうたんとなって大変綺麗な光景だった。今年もサクラにとって開花後の寒暖差が綺麗な春の光景を生んでくれたのだろう。帰宅途中、街燈に照らされたサクラ並木を歩く自分は「遠山の金さん」になったようだ▼3月19日、4年ぶりの開催となった豊後大野市の「第12回巡蔵」が開催され、コロナ前に参加して以来とあって久々に参加した。市内4カ所の酒造会社(浜嶋酒造・吉良酒造・牟礼鶴酒造・藤居醸造)による合同蔵開きに合わせた企画で、県内外から多くの酒好きが訪れ、晴天に恵まれたこの日に蔵の銘酒を味わえたのは最高だった▼中でも、緒方町の浜嶋酒造では酒粕の袋詰め放題コーナーがあり、酔った勢いとハングリー精神で参加した。7㌔詰めビニール袋を与えられたが、詰める前にまずビニールを引き伸ばす必要がある。これは知恵だ。破れない程度に伸ばしたビニール袋に酒粕を隅から隅まで詰めるだけ詰め、また、袋の頭からはみ出したら違反と知りながら山盛りに盛って受け付けに提出した。尋ねると「ただ今の最高記録は11㌔超だ」という。私の結果は約9㌔、完敗だった▼ご存じ「遠山の金さん」は「おうおう!この背中に咲いた桜吹雪がてめえらの悪事をちゃーんとお見通しなんでぇ!」がドラマの名言である。お酒で真っ赤な顔をして酔うほどに気持ちが大きくなり、一生懸命に酒粕の袋詰めに頑張った私だが、その後に問題が起きた。その酒粕を自宅でどうする…である▼ハンドルキーパーで酒が飲めない妻は「自分の行動は自分で責任を取りやがれ!」と御裁き。葉ザクラの今、甘酒を毎日のように飲むが酒粕は一向に減らない。妻の遠山裁きはキツイ。(勇)
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