大分建設新聞

四方山

部活動

2023年04月05日
 WBC優勝で盛り上がってから約2週間。新年度から中学校へ入学するお子さんがいる読者もいるだろう。WBCの影響で、野球部へ入部したいと考える子どもが増えるかもしれない。しかし、地域によっては中学校に野球部やサッカー部がないこともある▼では、みんなで野球やサッカーをして遊びたい時はどうするか。私の地域では、小・中学生の総動員だ。それでも足りない時は親。知らないお父さんと一緒に汗を流すなんてこともある▼息子の中学校も野球部、サッカー部はなく、男女であるのはソフトテニスのみ。あとは女子のバレーと卓球である。約7㌔離れた中学校も男女であるのはソフトテニスのみ。しかし、約5㌔離れた中学校は野球、サッカーはもちろんのこと、男女のバレー、バスケット、陸上などたくさんある▼そのため、小学校を卒業して校区外の約5㌔離れた中学校へ通う生徒が多い。ある家庭は、兄弟で違う中学校へ通っている。そうなると、部活が少ない校区内の中学校はますます生徒が減り、今ある部活動の維持さえ困難になってくる。子どものことを考えると、部活動が多い学校へ通いたい気持ちも十分理解できるが▼WBCが盛り上がったので、野球を含めて子どもたちには、チームスポーツの素晴らしさを体験してほしい。しかし、中学校の部活にそれらがない地域は、校区外の学校に通うか、クラブチームに所属するしか方法がない。場合によっては、親の送迎も必要だろう。送迎ができないため、スポーツすることを諦めたという話も聞く▼県教育委員会も、中学校単独での部活動維持が難しい現状を受け、地域のクラブ活動へと段階的に移行したいとの考えを示したそうだ。今の時代、住む地域によっては、やりたいスポーツができない子どもがいるのである。(せい)
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