大分建設新聞

四方山

過激化

2023年02月28日
 令和になってからメディアで飛び交う言葉が日々、過激になっていくように感じられる。コメンテーターと呼ばれる人たちの主張を聞いていると、首をかしげたくなる発言もある。例えば「論破王」の異名を持つ、ネット掲示板「2ちゃんねる」開設者の西村博之氏(46)。「沖縄の人って文法通りしゃべれない」などと平然と語っている▼彼と親しいのがイェール大学助教授の成田悠輔氏(38)である。○に□の眼鏡がトレードマークで、このところテレビでは引っ張りだこだ。歯に衣着せぬもの言いが売りだという。確かにこの言葉もそうだ。少子高齢化社会の唯一の解決策として「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」と、2年ほど前から論じてきた▼その発言が改めて注目されたのは、『ニューヨーク・タイムズ』『デイリー・ミラー』など欧米のメディアが2月に入って取り上げたのがきっかけだ。もちろん、批判的な論調である。いわく「自分が高齢者になったら切腹するの?」…。日本人が聞き流していた発言が海外で問題視され、逆輸入される。飛び交う過激な言辞に、私たちの感覚が摩耗してしまったのか▼なるほど「言論の府」もひどい状況だ。昨年7月の参院選初当選以降、海外に滞在したまま国会を休み続けるNHK党のガーシー議員のことである。国会は欠席なのに、ネットでは芸能人、起業家らを執拗に中傷し続ける。国会議員の仕事とは思えない▼れいわ新選組もそうだ。参院比例区で当選したタレント議員の辞職を受けて、次点者ではなく、個人得票が多い順に1年ごとに交代させる方針という。常識はずれの「奇策」である。参院の別名は「良識の府」。それこそ、やりたい放題の参院はいらない!…おっと、これは暴言になるところ⁉(熊)
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