大分建設新聞

四方山

熊本が熱い

2023年02月01日
 皆さんご存知、大分県の西隣りは熊本県。火の国熊本では雄大な阿蘇山がどっしりと居座り、阿蘇が数多くもたらした自然の恩恵を受けて産業が発展してきたと言っても過言ではない。熊本が熱い▼その阿蘇山は、阿蘇五岳と呼ばれるように東西に連なる火山で、高岳(1592㍍)、根子岳(1433㍍)、中岳(1506㍍)、烏帽子岳(1337㍍)、杵島岳(1321㍍)からなる。その五岳を中心に南北25㌔、東西18㌔、周囲約128㌔の世界最大級の外輪山が囲むように形成されている。阿蘇山が作り出した景観は観光資源にもなり、また、豊富な水は、住民生活や周辺産業を支える貴重な資源ともなっている。最近、中岳で再び噴火の兆候が見られるという▼1607(慶長12)年、加藤清正が当時の最先端技術を駆使して壮大な「熊本城」を築城した。1877(明治10)年の西南戦争で一部の櫓を除いた本丸などほとんどが焼けてしまったが、その後、復元された。また、2016年に熊本地震による被災で、現在の技術を結集した復元作業が行われている▼熊本市役所の熊本城総合事務所によると、熊本城の完全復旧は当初37年度とされていたが、計画よりも15年遅れて52年度となる見通しだ。復旧調査が進むにつれて必要な作業がさらに判明してきたという。前例のない復旧に、現在の職人が挑戦している。数百年、数千年先には今の職人技術が高く評価されるだろう▼日本経済を左右する半導体産業。熊本県菊陽町にTSMCが進出し24年12月完成を目指して建設が急ピッチで進んでいる。設備投資額は約9800億円、約1700人を雇用するという。その効果は、熊本県内だけでなく九州や全国に波及するであろう▼「火の国熊本」と名の通り。大分も負けんじくれなぁ。(勇)
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