大分建設新聞

四方山

週刊朝日の休刊

2023年01月30日
 1922(大正11)年に創刊して日本最古と言われる「週刊朝日」が5月末で休刊するというので買ってみた。週刊誌は週刊文春が好きでたまに買う。朝日は前回いつ買ったか記憶にない。文春と比べても構成に大きな変わりはないと感じた。内容は、最新の時事、長引く社会問題を取り上げる一方で、スポーツ、政治、歴史もの、書評とどんな角度からも興味を引く内容になっている。コラムも、それぞれの分野に詳しい方々が多種多様な視点で書いており頷ける。写真もインタビューも楽しめる満足のいく内容だった▼雑誌の良いところは、好きな人の書いたもの興味のある内容を探して読んでいくと、ほかにも面白そうな記事を見つけること。そして、文字の中で寄り道をすると、そこから得られる意外な発見や感動に何と魅力的だと感じ嬉しくなる▼しかし、紙の週刊誌や新聞に見向きもしない若者たちは、知りたいことだけをネットで探せばよいと考えている。当然出版社も新聞社も気付いており、デジタル版が急速に拡大中で、サブスクもある▼紙の週刊誌も新聞もビジネスモデルとしてはすでに成熟期に達し、紙の販売数と広告料金が収入源だ。紙の発行部数が減れば広告主もデジタル版に投資せざるを得ない。部数が減ると、地方によっては販売店の経営にも苦労することになる。既存読者の高齢化と新規読者の獲得が難しいことが発行部数の減少に歯止めがかからない要因だと思う。無くなりはしないが、それだけでは食っていけない。これからの年金によく似ている▼私のような寄り道人生と違い、今の若者はムダの無いピンポイント人生を送るのだと思うが、ピンポイントな部分だけを見ていて人としての幅や深さを形成できるのだろうかと心配になる。しかし、それこそ老婆心なのだろう。(リュウ)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP