大分建設新聞

四方山

知事選

2023年01月19日
 2023年の今年は、統一地方選が行われる年でもある。そんな年初を飾る「選挙」にホットな視線が注がれている。大分市の高崎山自然動物園の野生サルの人気投票「選抜総選挙」である。オスの「イケメンザル」部門、メスの「人気ザル」部門などに、全部で30匹がエントリーしているというから相当の乱立、混戦模様だ▼身もふたもないが、激戦を制し当選したからと言って、サルに「ボス」の地位が約束されるなど、何かメリットがあるわけではない。勝手に騒がれるサルたちにとっては、平穏な生活を脅かす迷惑千万なイベントかもしれない。斜に構えたサルの中には「虫唾が走るぜ」などとつぶやいている者もいるのでは…などと思ってしまう▼「虫唾」とは胃から逆流してくる酸っぱい胃液のこと。なぜそんな連想に思い至ったかといえば、勇退を表明した広瀬勝貞県知事の「固唾を飲んで見守っていきたい」という、昨年11月末の印象深いコメントが頭に染みこんでいたせいだろう。4月の統一地方選で行われる知事選。広瀬知事が「固唾」と言った当時は、候補者乱立の兆候があり、気になるあまり口の中の唾液も固まってしまったのだろう▼それから2カ月。有力候補者も参院議員の安達澄氏と、大分市長の佐藤樹一郎氏の2人に絞られてきたようだ。そんな情勢を受けて、立憲民主党県連は14日、2人を招いて公開討論会を開いた。党員の声を元に執行部は、推薦などの対応を決める方針だという▼濃淡はあるにしても、2人とも同党とは縁のある候補予定者である。対応によっては遺恨を残しかねない。大々的に開催しただけに、どういう結論を出すのか県民は固唾を飲んで見守る。ひょっとして同党は今、「息を飲む」どころか、「息のできない」緊張感を味わっているのかもしれない。(熊)
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