大分建設新聞

四方山

秋桜

2022年10月31日
 中津市には仕事で頻繁に行っているが、三光のコスモス園は看板を見るだけで立ち寄る時間が無かった。このままだと花が終わってしまうと思い、ほんの少しの時間コスモス園に立ち寄った。まず驚いたのは、集落や人家から遠いところに造られた花畑だと思っていたら、営業や取材で通ったことのある道沿いにコスモス園があったことだ▼それというのも、人生でコスモス園と名の付くところを訪れたのは、これが三度目で、若い頃訪れた二つのコスモス園は、高原にあったからだ。一つは、宮崎県小林市の生駒高原のコスモス園。私が訪れたのは40年近く前で、その時の規模は分からないが、今でもいろいろな花が咲き乱れる中で、コスモスが人気を集めているようだ。背景の霧島連山とのコントラストは素晴らしいだろう。当時鹿児島に初めての出張をした帰りに立ち寄ったが、あいにくの雨で、霧にかすみ水滴に濡れたコスモスをフィルムに収めた▼二つ目は、30年ほど前に訪れた日田市天瀬町の五馬高原のコスモス園で、当時県内では有名だったが、今は閉園しているようだ▼三光のコスモス園は広大で、さまざまな種類のコスモスがきれいに植えられている。その植栽の管理から運営に地元の熱意が伝わってきた。コスモスをバックに、あるいはコスモスに埋もれた画像なのだろうが、皆さんスマートフォンでの撮影に熱中していた▼映えるコスモス園は実は東京都中央区にもある。浜離宮庭園の一角にあるコスモス園は、背景に高層ビルを入れることができる。また、私の世代ではコスモスというと、さだまさしが作詞作曲して本人と山口百恵が歌った漢字の「秋桜」も思い浮かぶ。秋桜の咲く頃、娘が嫁ぐ日を前に涙する母に、もう少しあなたの子どもでいさせてほしいという切ない歌詞が忘れられない。(リュウ)
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