大分建設新聞

四方山

円安と労働者の働き

2022年10月25日
 今、日本の経済に影響を与えることがいろいろと重なっており、私たちの仕事や生活にも大きな変化が起きている。円安が加速する中で、外国人観光客の増加は買い物の増加も加わり、コロナで冷えていた宿泊業者や販売業者には、ありがたい話だ▼しかし、外国人は土産物や電化製品だけでなく不動産も買っている。都会のタワーマンションはもちろん、リゾート地なども外国人から見れば良質の格安商品だ。かつて日本人もアメリカの不動産を買い占めた頃がある。ロックフェラービルやハワイのワイキキビーチのホテルなどが日本の資本により買われた。あの頃、アメリカでは日本製品を買うなと不買運動が起き、日本製品をたたき壊す映像もテレビから流れた▼今は円安で150円になる、と騒いでいるが、当時は逆方向で円高で150円になることを騒いでいた。私がいた製造業の会社は輸出が9割で、確か当時1円上がると損失は30億を超えるので、全社を挙げて150円になっても利益を出そうという「チャレンジ150の活動」をした▼あの頃と違って、不安になるのは日本が外国から買われていることで、しかもそれはアメリカや中国だけでなく、インドネシア、マレーシア、フィリピン、バングラデシュなどアジアの国々からも買われており、彼らが経済力をつけているということだ。売れるということはうれしいことだが、物事は表裏一体で、デメリットもある。リゾート地の開発が進めば老朽化した水道などのインフラ整備に大きな財政負担が必要になることだ▼さらに問題は、外国人労働者。日本で同じ仕事を続けていても賃金の価値が下がるので海外からの労働者が減少すること、それに日本人労働者の海外流出だ。日本の品質が世界一なのは変わらない。国は日本人を守って欲しい。(リュウ)
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