大分建設新聞

四方山

読書、とりわけ紙の本で読む魅力

2022年10月21日
 先日、偶然訪れた書店で子どもの頃にすごく好きだった絵本作家の先生の作品が載せられたカレンダーを見つけ、そのまま購入した。私は本が好き。だから「本を読むこと」の魅力について書こうと思う▼デジタル化に伴い全国の書店の数が年々減少している。今年3月時点の数は約8000店ぐらいとか▼減る要因としては図書館での新刊、文庫、コミックの購入増、国立国会図書館のように書籍のデジタル化、アマゾンなどわざわざ書店に行かなくてもネットで手軽に本が購入できるのも原因の一つとされている▼今の子どもたちは本を読む習慣が減っており、当然本から得られる知識力も激減している。そこで、読書量と学力はどう関係するのか文部科学省の全国学力・学習状況調査を見ると、家庭内の蔵書数と国語・算数(数学)の学力テストの平均正答率の関連性が見えた▼0~10冊の蔵書を持つ家庭での小学生の国語平均正答率は53・8%、算数は58・7%、中学生の国語は55・8%、数学は47・8%。これに対して201~500冊までの蔵書数を持つ家庭では、小学生の国語が71・5%、算数が77・4%、中学生の国語が70・7%、数学が63・7%と、本が身近にある家庭の子どもの方が20%程度正答率が高く、学力に大きな差が出た。また、国立青少年教育振興機構の「子どもの頃の読書活動の効果に関する調査研究」でも、小さい頃から本を読む子どもは物事の理解力や批判的思考力、さらに主体的行動力が高いそうだ▼ページをめくる時の静かな音、本によって違う仄かに香る紙の匂い、読むほどに高まる次のページへの期待。上記の優劣に関係なく私は本が好きだ。いま"言葉を扱う仕事"に就けたのも幼い頃から本を愛してきたからかな。さあ「読書の秋」が来た。読むぞ!(歩)
取材依頼はこちら
フォトkンテスト
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP