大分建設新聞

四方山

スクラップブック

2022年08月29日
 久しぶりに、ある会社を訪問した。社長は自社のブランディングと人材育成への取組みを紹介してくれるが、前回お邪魔した時からさらに進化、前進していた▼社長の凄いのは、きちんとブランディングの目的を明確にして取り組まれていることだ。自社のブランドの付加価値、発注者や取引先に与えるイメージを上げるということを目的にしているのではなく、その先につながるマーケティングのスピードを上げ、費用対効果や精度を高めることを目的にしていることだ。さらにその先にある利益率の向上による価格競争からの脱却、そして会社の理念や価値観に魅力や共感を感じた人材を確保し、離職率も低下させ、最終的には会社を未来につないでいくことを目的にしていることだ▼社長室の壁に貼られた数多くのスケジュール表の中から1枚、2枚と取り出して「今現在この段階だ」と日付と予定を指さす。そして、構想とコンセプトの基になっているスクラップブックを開く。ホームページにこだわりを持つ社長だが、情報の源はアナログだ。最初にお会いして、スクラップブックに大分建設新聞の記事を見た時には本当に驚いた。スクラップからヒントを見つけ、自分の考えに置き換えて活かしているのである▼私は若い頃、旅が好きで、旅に出るための情報収集を目的にスクラップブックを作ったことがあるが、三日坊主だった。スキャナーで読み込んでデジタルスクラップブックも作ったことがあるが、デジタルは便利だけど見ない。これを機にスクラップブックを作ろうと思う。私の机の周りは紙の情報であふれている。そろそろ老後の楽しみの時間と思って切り貼りしようと思う▼帰り際に「最近スクラップにする記事が少ない」とポツンと話された。切り取りたくなる記事を書かねばならない。(リュウ)
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