内閣府が公表した「令和４年版男女共同参画白書」が、大きな話題となった。中でも20代男性の「65.8％は配偶者、恋人がいない」「デートをしたことがない人が40％」という結果が大きく取り上げられた。白書では、ほかにも２０２０年時点で「30歳の未婚割合は女性40・５％、男性50・４％」「50歳で配偶者のいない人の割合は男女ともに約30％」などとなっている▼「今時の若者は…」「私の若い頃は…」「モテたいと思わないのか」と言いたい人もいるだろう。よく話題になるが「若者の〇〇離れ」という言葉がある。ギャンブル、車、お酒、読書、結婚、テレビなどが代表格として挙げられている。「じゃあ何が楽しくて生きているんだ」と疑問だが、今時の若者は自分の趣味などにお金や時間を使い、それ以外のことには興味を持たないらしい▼今は多様性を重視する時代で、昔と社会・経済情勢も違う。だから「車を持っている」「結婚して子どもがいる」「彼氏・彼女がいる」ということ自体も当たり前ではない。特にここ数年は、コロナ禍で生活様式も大きく変わり、当たり前の日常だったことも当たり前ではなくなった▼日本人は同調圧力に弱く、他の意見などに流されやすい。周りから「今の時代だから仕方ないよね」って言われると、言われた本人も「そう。仕方ないよね」って思う。たしかに社会・経済情勢は自分一人では変えられない。しかし、自分の考え方や生き方は変えることができる。わが家の今時の若者である娘に「娘よ。今の考え方を変えよう」と熱く語ったら、スマホを触りながら「今のままでいいよ」って言われてしまったが▼納得できないことが多々あるが、「今の時代だから」って言われしまったらそれまで。でも心がモヤモヤするのは私だけかな？（せい）