大分建設新聞

インタビュー

加藤 正明さん(豊肥振興局長)

2020年05月27日
 「これまで『組織の声を聞くのではなく県民の声を聞いて仕事しろ』をモットーに県民主体の行政を目指してきた。今もその方針は変わらない」と4月の異動で赴任した加藤正明局長。
2015年から2年間、竹田市荻町にある大野川上流開発事業事務所で所長として赴任した経験がある。
 県は24年度を目標に「おおいた農業農村整備推進プラン2015」で①構造改革の更なる加速に向けた生産基盤の整備促進②農業水利施設等の適正な保全管理による長寿命化や防災・減災対策の推進③多面的機能の維持保全と快適な生活環境の整備促進―の3つの基本方針を進めている。
 特に竹田市は耕作面績が6720㌶(水田4610㌶、畑2110㌶)で県全体の11・8%を占めている。
 「荻町や菅生地域では、大蘇ダムから水が供給できる畑地かんがい工事が進んでいる。水が安定供給できれば農家の収益がもっと上がるはずだ」と主張する。
サトイモのかん水効果実験で、10㌃当たりの収穫が1・9倍になった結果が報告されたという。
「米価の下落で宮崎、熊本の両県ではコメから野菜への転換が早くできた。しかし県内は遅れているのが現状だ。また、田植えができても農業施設の管理ができないなど担い手不足で地域の弱体化が顕著になっている」とも指摘した。
 地域の人口減について問うと「農林業を支えるためには、いろいろな方法があると思う。国東地域では市外から若手就農者が小ネギ栽培で活性化している。やはり一つは、若手就農者を確保することで地域が変わるのではないか」という。
 一方で「条件の良い土地は、地元が確保しているために新規就農者が確保できない課題もある」と語る。
「しかし、豊肥地区を見ても、外から来た人が元気よく頑張っているし、お金が生まれている」と話し「今回の新型コロナの影響で食料安全保障の観点から農業は絶対に必要だ」と思いを込めた。
 農業の発展に建設業は絶対に欠かせない。ほ場や農業用施設の整備、防災・減災対策など農業政策のハード面を支えている。
 「農業土木は、決して良い条件での施工ではないが、建設業の深い知識や技術が必要で、本当によく協力していただいている」と感謝を述べた。
ハード面ができてこそソフト面対策が可能なことを強調した。
 最後に「先日、全国放送のテレビ番組で豊後大野市三重町で稲積水中鍾乳洞周辺の話題が報道されていた。シイタケ農家や養鶏農家、農村加工場などが紹介されていたが大変面白かった」と喜びを語った。
 趣味は、読書や筋トレ、いろいろな人と酒を飲む楽しさを忘れない。竹田市内で官舎住まい。



略歴~1961年国東市国東町生まれ。九州大学農学部卒、84年竹田事務所耕地課採用。
2005年知事室補佐班(秘書)、10年農山漁村担い手支援課、
13年農村整備計画課農村整備計画監、15年大野川上流開発事業事務所所長、19年農村整備計画課参事監を経て4月から現職。58歳
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