大分建設新聞

インタビュー

田邉 隆司さん(北部振興局長)

2020年05月20日
 県北部での勤務は今回が初めてだが、生まれ育った地元でもある。
ただ、振興局で働くのは、県内の市町村合併が進み、それまで12あった振興局が6つに再編された2006年4月、豊肥振興局に勤めた経歴があり2回目。
 着任の感想は「自分の地元での勤務ということで、懐かしさと同時に地域のためにしっかり頑張らねばと身が引き締まる思い」と語る。
 ところが4月の着任以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、現場に出向いたり、地域の人たちの話に耳を傾ける機会を持つことがなかなかできていない。
しかし心意気は「コロナが一段落すれば、積極的に地域に伺い、農林水産業、商工業、あるいは観光業などそれぞれの分野で頑張っておられる人たちの思いを共有させていただきながら、北部地域の元気づくり、好循環づくりを進めたい」と意欲を見せる。
 管内での注目事業は数多い。北部地域は、県内随一の穀倉地帯であり、白ネギや小ネギなど園芸品目の生産も盛ん。
また、自動車関連企業を始め、地元の食品加工事業者など層の厚い商工業や観光、文化芸術の資源も豊富だ。
 それだけに「農林水産業は『大分県版地方創生』を実現する上で大変重要。『魅力ある、もうかる農林水産業』の実現に向け、ほ場の大区画化、各市の園芸団地づくり計画など、将来性のある園芸品目の導入・転換を着実に進めていきたい」と力を込める。
また、宇佐市の「国営緊急農地再編整備事業『駅館川』地区、豊後高田市の直轄海岸保全施設整備事業『西国東地区』なども、これからの大きな可能性を秘めている」と意気込んだ。
 そこで建設業について聞くと「北部地域の社会資本整備はまだまだ道半ば。また、近年、頻発、激甚化する自然災害からの復旧・復興、防災・減災対策など、持続可能な地域社会の構築のためには、欠くことのできない存在」と語る。
さらに「重要施策である水田農業の構造改革を進めるためには、ほ場の大区画化やパイプライン敷設など農業農村基盤整備を迅速に、着実に進める必要があり、今後とも一層のご協力をお願いしたい」と、業界との強い連携が欠かせないと強調した。
 趣味は、足を痛めてから十分できていないが、ジョギングを通しての健康づくり。
仕事面で思うことは「各業務において、従来より『もう一歩』踏み込んだ積極姿勢での取り組みを全職員と共有していきたい」と笑顔で話す。
 現在、宇佐市に単身赴任中。休日の日には、豊後高田市内の実家に両親の様子を見に行く家族思いの57歳。



略歴~1988年4月に県庁入り、2016年生活環境部防災対策室長、
18年農林水産部団体指導・金融課長、19年同部農林水産企画課長、20年4月から現職
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