大分建設新聞

インタビュー

大友 進一さん(南部振興局長)

2018年05月18日
 「1983年に入庁し日田県税事務所で4年間、現場を体験した。それ以降、本庁に戻り、主に財政課で20数年ほど予算編成に関わり財政課長も拝命した。縁があり4月から初めての佐伯勤務になった。現場の長も、単身赴任も初めてだが、自炊生活はちっとも苦にならない」と気さくに語る。
 知事の肝いりで2013年に創設された防災対策室長として、防災マニュアル整備や災害情報、避難勧告の伝達の流れを作りあげた。
「11年の東日本大震災、12年の九州北部豪雨を受けてできた新しいポスト」。初代として「防災計画だけでなく、次々に発生する災害への対応が迫られた。対応案をつくり、公表して、結果がでてきたならば、修正する―という作業を1ヵ月間ほどの短いサイクルで繰り返して、いろんなものを作った。部下もよく付いてきてくれた」と振り返る。
 「佐伯は、とにかく広い。しかし、人口が減っているのが最大の課題」と前置きした上で「海岸部、山間部、市街地とそれぞれ特色があり、その特色を生かしながら皆さんが頑張っている。市や商工会議所、商工会、県漁協、県農協などと連携を図り、皆さんの応援をしていきたい」と語る。
 例えば、農業は「水田が少ない分、園芸農業で頑張っている。新規就農者の受け入れ、産地の維持・拡大の手助けをしていく」、水産業ならば「カボスを使った飼料によるブリ、ヒラマサ、ヒラメなどのブランド品の育成支援はもとより、2月~4月の春先に実施されるマグロフェアを支援していきたい。消費者に養殖マグロを冷凍でなく、生での提供が可能になり、産地拡大につながる」と言う。
林業については「とても進んでいて、大変驚いている。佐伯広域森林組合の働きに感謝している。先日、操業開始した双日北海道与志本大分工場には地元製品の販路拡大に期待する」などと話す。
 建設業界については「県民の安全安心のため頑張ってくれている皆さんには本当にお世話になっている。感謝の気持ちで一杯だ」と語る。
「財政の健全化で公共工事予算が減るなど歳出の中身が変わってきている。ただ、防災などを考えると、道路などのインフラの整備はなくす訳にいかない。事業の優先順位を考えながら、しっかりと予算要望していきたい」と力を込めた。
 趣味は30代半ばに始めた釣り。「しばらく遠ざかっていたが、釣り場の宝庫・佐伯にいるので頑張ってみたい」。豊後高田出身の57歳。



1983年九州大を卒業し、県職員に。防災対策室長、財政課長、商工労働企画課長などを経て、4月から現職。
フォトコン結果発表
取材依頼はこちら
環境測定センター
arrow_drop_up
TOP